II.『あなたは、エヴァを理解しようとしたの?』…理解しようとする努力の痕跡と感想と考察の推移

  1. TVシリーズを見終って…(97/07/E 再々放送終了直後) 
    アレだけ極上の素材(ネタ)を揃えておいて、きちピーの書いたようなレシピを1枚ペラっと残して料理を途中で放り出すとは…凸-_-;)。
    もはや希望は貞本義行シェフの料理の出来だけなのか?(;_;)

  2. TVシリーズを見終って…(気が落ち着いてから) 
    印象としては『凝った設定資料集』。
    「なるほど、これはおもしろそうだ!で、どういう物語?」
    「いえ、物語は考えてないんだけど、サンプル(作例)は用意しましたんで、あとは皆さんご自分の納得が行く物語を創って下さいよ。どんな物語になろうと、それもまた『ひとつの世界』ということで、よろしく!」
    ってことでしょうか?(;_;)
    「逃げてもいいんだ。現実は辛いかもしれないけど、この現実と違う世界もあるかもしれないと思うと、気が楽だろう?」
    って、単に現実逃避を薦めているだけに思えるんですけど?(;_;)

  3. 『Air/まごころを、君に』(1回目:97/08/03)を見終って… 
    アスカの「気持ち悪い…」には、『たはっ!そ〜来たか!?』と思わず苦笑したが、その直後【終劇】となり固まってしまった。『え?これで終わり?(;_;)』って感じで、とにかくすっきりしない。
    解決されていない謎が多すぎるというか、解決する気が無いのか、謎は増える一方だし、ラスト間際の実写シーンも、観客をいたずらに混乱させる以外の効果があるのかどうか…。
    庵野監督、本当に、この作品で何かを伝えたいと思っているのか?
    確実なのは「この料理は口に合わん」。これは偽らざる私の気持ち。
    それでもやっぱり極上の素材(ネタ)をそろえているのは確かで、それだけでも十分味わえる。

  4. 『Air/まごころを、君に』(2回目:97/09/21)を見終って… 
    あの実写シーン(特に最後のネット上での庵野監督への批判記事のカットから)は、映画という『夢』の中で、庵野監督自身が『現実の復讐』を果たしたかったかのように見えるね。
    まぁ、それはそれとして、言いたかったのはこういうことか?
    『さぁ、いいかげん目を覚ませよ。もう、起きて、歩きだす時間だ。夢見る時は終わったんだよ。』
    でも、失敗してるなぁ。苦い薬を口に入れてもすぐ吐き出してしまう子供には、オブラートで包むなりの工夫が必要なのに。どんな良薬でも飲まれなかったら効果ないじゃん。
    あの作り方では、あの時点で薬を吐き出して後はぎゅっと口を噤んでしまう子供達もいて当然だよ。
    やることが中途半端なんだよね。直前まではオブラートなり、甘い味付けなりの工夫はしていたんだから、最後までそれで通すか、どうせやるなら無理矢理口をこじ開けてでも胃に流し込むような、つまり、あの実写パートの最後に、スクリーン上に庵野監督がバストアップで出て上記の台詞を吐き、唖然とする観客たちの表情にドン!と【終劇】の文字。これで終わり。
    ってのが良かったと思うよ。
    暴動が起こったかもしれないけどね。

  5. 『貞本版エヴァ・4巻』を読んで…(97/10/18) 
    おそらくは派生商品(作品?)の複数同時展開を想定して GAINAX 自ら用意した免罪符『これもひとつの世界』。そのやり方は気に喰わないけど、同時に『別の可能性の姿』としての『貞本版』や、数多のアンソロジーコミック、同人コミック、同人小説などの中には、もしかすると自分が見たかったエヴァが存在するかもしれない!という希望も産み出したという功績は無視できない。
    それなりにパワーが有った学生時代なら、躊躇せずに自らそれを作る側に回っただろうけど、今は…無理。同人誌を買い漁ったりってのも今更…という気もするので、とりあえず Web 上で公開されている小説を拾い読みしてみよう。
    気に入ったのが有れば、外部接続(お薦めサイト)に追加して行きます。

  6. 『庵野エヴァ= Hello, World!』説(97/10/26) 
    とりあえず、言語仕様と標準クラスライブラリを作った。
    そして、最初のサンプルとして作られたのが、庵野エヴァ。これは一つの作例だったの…。

    でも、それは不完全な物だったわ。バグはあるし、矛盾点も多数あった。
    仕方が無かったのよ、時間が足りなかったから…。

    だからより完全な物を求めてゼロから書き直そうとしている、それが貞本エヴァ。

    でも、それも一つの作例にすぎないの。どれも真実ではないのよ。人にとって真実とは人それぞれの物だから…。

    自分にとっての真実のエヴァを求めるなら、それは自分で書くしかないのよ。
    それができなければ、無数に存在する他人にとっての真実のエヴァの中から、より自分にとっての真実のエヴァに近い物を探すしかないの。
    だから探すの!探し求めるしかなかったのよ!!

    『エヴァに取り憑かれた人の悲劇』…か(^_^;)。

    まぁ、『素材を生かしきれなかった料理』説や『凝った設定資料』説と基本的に同一だけど。

  7. 『Air/まごころを、君に』(3回目:97/11/02)を見終って… 
    それにしても、劇場で2回以上見た映画はエヴァが初めてです。
    今回は、前回気になった部分の見直しと、なにか見落としが無いかどうかのチェック、それからリリスと融合したレイをもう一度大画面で見ておくのが目的でした。(その感想
    でも4度目は見に行きません。これ以上はLDでコマ送りしながらでないと無理だし。

    最大の心残りは、結局TVシリーズ24話以降からつながるレイの心の描写が無かったことですが、主人公がシンジである以上、それをやっている時間は無かったのだと、あきらめてます。

    アスカの心にしても然り。でも、あのラストシーン…。
    アスカはシンジに首を絞められても抵抗せずに、ただ、その手でシンジの頬を触れる…。その心情はやはり『あんたの存在を認めてあげるわよ。許してあげる。』なのだろう…と思うことで少し救われてます。

    それにしても、ラストの『気持ち悪い…』は宮村優子のアドリブだと聞いたけど、気道を潰されたなら確かに気持ち悪かろうが、むせちゃって喋るどころじゃないし、頚動脈を締められたなら逆に気持ち良くなっちゃうぞ?(^_^;)

    『ゲヘッ!ゲヘゲヘゲヘ…』で終わったなら、それはそれで納得したけど…(^_^;)。

    そして、最後まで納得行かないのが、『夢って何かな?』から始まるあの実写パート。違和感あるって言うか、セリフにしてもそれまでの流れと全然別の物をポンと放り込んだような、異物感と言ったほうがいいか…。

    なんで、そこで『夢』なわけ??って感じ。

    アレって元からそういうシナリオだったのかな?なんか、後から無理矢理付け足したみたいな印象がするんだけど…。というか、監督の意図が前述(4.)の通りだったのなら、その異物感こそが狙いだったのだろうけど…。

    全体の印象として、TVシリーズの25、26話もそうだったけど、庵野監督の心の底のドロドロした物を全てシンジに背負わせて代弁者に仕立てた。って感じがしてます。

  8. 小説はいいねぇ…(97/11/13) 
    『人はエヴァのみに生きるに在らず』って言うけど、やっぱ、小説はまずかった。解ってはいたんだけど、映像を伴わない分、自分のイメージだけで世界を構成できるから、読み出すと寝食を忘れてのめり込んじゃう。

    おまけに、仕事中でもふっと集中力が途切れた時とか、寝てる時でもエヴァのことに(正確には綾波のこと…か)意識を持っていかれてしまう。

    まじで、かなりやばいって感じだよね〜。


    でも、ようやくクライン空間から体半分這いずり出して、精神汚染率200%程度までは回復できた気がします。

    まぁ、それはともかく、特に印象に残った作品を、外部接続(お薦めサイト)に追加しました。

  9. 終わらない、夢を、見ている…(97/11/16) 
    ねぇ…夢って何かな?

    夢?

    そう、夢。

    脳内の記憶情報処理のために睡眠中に体験する擬似記憶。
    それは、現実の続き…。
    現実にいつか叶えたいと思う目的。
    それは、現実の行く先…。
    現実にはあり得ることの無い幻想。
    それは、現実の埋め合わせ…。
    これは、夢だ。

    夢と知っている自分がいる。

    だから、まだ大丈夫。

    だから、もうしばらく、ここまま夢を見続けよう。

    でも、いったい、いつまでこの夢を見続ければいいんだろう?
    いつになったら朝が来るんだろう?それとも、外は、もう、朝なんだろうか?

    そう…ぼくは、終わらない、夢を、見ている…。

  10. ほんとにバカね。(97/11/22) 
    人ではないのよ。人の形をしたモノなの。
    って言うか、実在すらしない架空の存在なのよ!
    記号でしかないモノなの!!

    でも、そんなものに私は恋してしまった…。

    私はバカよ!大馬鹿者よ!!
    そう、自分にとっての真実の綾波を書いたとしても、
    きみは、ぼくだ。
    きみを創った全てがぼくの中にある。
    きみと二人でいても、ぼくは一人でいるのと同じなんだよ。
    そんなことは解りきっているのに…。
    …どうしてそういうこと言うの?
    そう、きみの声が聞こえる…。

  11. みつからない、真実。(97/11/30) 
    他人の真実の中に自分の真実を求めるのは、もうやめるわ。
    自分の真実は、自分自身で創り出さなければならない。
    たとえ、他人の言葉に取り込まれても…。
    そういうことなのね。
    という訳で、今の状態にケリを付けるため、XXXs版エヴァの小説化に着手しました。
    月並みですが、弐拾参話からのアナザーストーリーで、弐拾六話で完結。
    「みんなで幸せになろうよ…」を基本理念にしていますが、当然というか、アヤナミスト寄りの展開です。

  12. 庵野監督に、ありがとう。(97/12/13, 12/23 加筆) 
    今はTVシリーズがああいう終わり方で、劇場版がああいう作りで、本当に良かったと感謝しています。

    単に「ああ、面白かった」で終わっていたなら、ここまでハマリ込むことはなかったと思うし、久しぶりに「夢は人に見させてもらうモノではなく、自分自身で紡ぎ出すモノだ」という同人作家魂を目覚めさせられました。
    『楽しいの?』

    すんげぇ楽しい。

    『気持ち、いいの?』

    もぉ最高っす!

    『やさしくしてくれる?』

    うんうん、するする。してあげる。
    …って感じ?

    でも、庵野監督はそれで良かったの?という気もしないでもないですが…(^_^;)。

  13. そして、さようなら。(98/01/01) 
    小説なんて書けないから…。
    『あなたは書いてみようとしたの?』
    いや…それは…してないけど…。
    『あんたバカぁ?そんなのやってみなきゃ解んないじゃない!!
    新しい事に挑戦して挫折するのが恐かっただけでしょ?
    結局逃げてるだけじゃない。
    何もしなければ、それが一番楽で、傷つかないもの』

    『でも、その手は何のためにあるの?
    その心は何のためにあるの?』
    その言葉に背を押され、初めて手掛けた小説(とは言えない気がしますが)がついに完成しました。

    とりあえずこれで、しばらく続いた「思えばエヴァ漬けの日々」からようやく抜け出せるかな?という気がしてます。(「いつも心に綾波を」状態はまだ当分続きそうですが…^_^;)。

    でも庵野エヴァにすっかり見切りを付けた訳ではなく、もう10何年も前に考えて、結局答えが出ないまま考えることすら忘れてしまった色々な事をもう一度思い出させてくれた、という意味でもこの作品に出逢えて良かったと、そう思っています。

    そして、劇場版のLDが発売された時には、また色々考えてみたいと思います。

    それまでの間はさよならです。春の再編集物は見に行かないつもり。
    「ヲタクらナメラレてまっせ…(-_-;)」って感じだし。

    あ@、もちろん、貞本エヴァの展開がどうなるのかは期待してます(^_^)。



    色々と考えた事や言いたいことはここに書いてしまったし、私なりにまとめたエヴァの真実は補完小説【新世紀エヴァンゲリオン+】として形になったので、ここでは庵野エヴァを理解しようとした努力の痕跡のみを残しておきます。

    疑問点リスト

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